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ふらっと木曽の立ち上げから関わり合ってくれた方や、現在定期的に利用してくださっている方の紹介です。

第一回目はふらっと木曽の懐かしのオープニングイベントから共に協力してくださった井上さんが立ち上げたお店の紹介です。


新宿から特急あずさに乗り2時間半。さらに塩尻から名古屋方面へ50分。長野県の南西部にあり西に霊峰御嶽山、東に中央アルプスを仰ぎ、中央の谷底を流れる木曽川と中山道が続く長野県木曽地域。

その木曽町福島地区には「崖家づくり」と言われる、木曽川にせり出すように家々が立ち並ぶ建築群の一角に 、東京から移住し、元調剤薬局の空店舗をリノベーションしてオープンした日用雑貨店「en-shouten」があります。


名前の「en」 はご縁の【縁】と循環する世界の象徴【円】のようなお店にしたいという意味が込められ、ロゴの丸マークは、元々の店内に残された丸い物を多数サンプリングして選び抜かれた一枚からできています。


東京から木曽へ移住してきた木工作家と金工作家

一歩店内に踏み込むと、心地よい川の音。古い柱や梁。並んでいる商品。全て心地よくマッチした落ち着いた空間です。この場所を作っているのが井上敬教さんとパートナーの井尾さら紗さん。

は、東京で大学卒業後、雑貨店勤務や多数の飲食店勤務を経て、自らもお店経営をした経験も。しかし、サービス・情報・小売りなどの3次産業の分野しか働いたことがなく、売られている物の裏側や背景を知らないで提供することに疑問を感じ始め、もっと物づくりの現場や背景を知りたいということで、一念発起。木工の職業訓練校に通った後、林業や木工が盛んな長野県木曽町へ移住。

同じく、井尾さんも、金工作家の一家に生まれ、大学で木工を学んだ後、雑貨店に勤務しながら、オリジナルのアクセサリーブランド「SAI」を販売していましたが、井上さんの移住をきっかけに木曽町へ。

二人とも、木工や金工などの創作と「商い」をしながら2019年からお店を開いています。


販売・サービスという職業を経て

二人とも、長い東京での生活と販売員という経験を通して「売っている商品がどのように作られたものなのか?」「その商品のリアル(現実)を良く知らないで使っていることが多い。」ことを感じ始め、モノの背景(作家さん・企業・商品の良さ)を知った上での奥行きのある生活がしたいと考えるように。

また今は「環境・社会に関心がある人」と「無関心な人」が分かれる傾向があると感じていたため、関心がない人も、商品を通して環境にいいものを使う人が少しでも増えたらという想いと、お店があると二人の考えや作品を披露しやすいということで、自然と自分達でお店をやることを考えるようになったそうです。

二人がリスペクトするもの

販売している多くの商品の中で、お店を開くきっかけにもなった商品の一つに、展示会で出会った「armi」のTシャツがあります。

「armi」は、衣を通して「作る」「使う」「環境・地域社会」にいい影響を与えたいというブランド。

でも、そのような背景をあえて表には出さず、単純にデザイン着心地が良いことを気に入ってもらい、購入した結果、環境・社会にも良いものであってほしいという想いに二人が感銘を受け、取り扱っている商品の一つです。

その他にも、「PUEBCO」「SIWA 」 などの商品の他に、二人のリスペクトするブランドを多数扱っています。


「商い」と「なにか」を通してこれからの暮らしを問うお店

2019年6月にオープンしてから約1年弱が経ち、東京を離れて感じることは、いわゆる田舎暮らしに物凄く憧れてきたわけでもなく、不便をわかって来たので、今の生活に特に不満はないそうです。それよりも、水や空気が美味しいこと、そして木曽川の綺麗さ、美しい満点の星空、自然を近くで感じられることが本当に移住して来てよかったと。

井上さんも、田舎特有の閉塞感は感じることはあるけれど、水・お酒が美味しい、そして、ここ数年でお酒を共にかわせる友人ができたことが何よりも嬉しいと。

そして、今後の予定は、お店のコンセプトである、商いと「なにか」のところを広げること。

音楽を通して人が集まるイベントや、二人ともお酒が好きで長野県には美味しいお酒が沢山あるからお酒を紹介しつつ、町案内もできる場にしたいということで、今後もとても楽しみです。

木曽川の清流の音と、山から吹いてくる気持ちの良い風が通る店内には、お二人がリスペクトするおススメの日用品の他に、井上さんが作る木製の生活雑貨(シェーカーボックス・鏡)や井尾さんが作る毎日使って飽きないデザインのアクセサリーも販売しています。


お二人の話を聞きながら、5年ほど東京で暮らした時を思い出しつつ、改めて自分の身の回りの物を見回してみました。

 都市の物の消費量の多さ・情報の早さに圧倒されて、いつも頭の中が混乱し、様々なストレスから、服や雑貨を買っては、飽きたら捨てる。食べる物も、レストランやファーストフード店が沢山あり暴飲暴食。提供される物がどこでどうやって作られたものなのか?また、環境のことも考える余裕が全くなかったように思います。そんな経験から、お二人のお話を聞いてとても共感するところが沢山ありました。

 そして、今持っているもので大切にして使っているものや捨てられないものは、やはり作り手さんに直接会って聞いたものや、物を通じてよい出会いがあったもの。そして何よりも使っていて心地が良いものが多いことに気づきました。

これから、どんな物を選んで使い続けていきたいのか?どんな暮らしをしていきたいのか?そんな大事な「問い」をお二人からいただいたような気がします。

今は移動の制限があってなかなか旅行はできないかもしれませんが、もし、コロナの影響が下火になってきたときは、ぜひ、信州木曽の崖家作りの建物群を見ながら「en-shouten」に立ち寄り、作り手の想いがこもった日用品を手にとりつつ、お二人に商品のことを聞いてみてはいかがでしょうか?

きっと、作り手さん以上に熱く語ってくれて、その商品のファンになること間違いなしです。



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